BBYの観葉植物 Discussion Note

観葉植物の生育環境や、育てかたについて考えたことを載せるブログです。

Agave titanota ' No. 1 ' (アガベ チタノタ ’ナンバーワン’)について ③ 〜BBY 流の育て方 & 生育記録 Vol.1〜

Agave titanota ' No. 1 ' について 第3弾です。

 

 今まで書いてきた内容をもとに Agave titanota ' No. 1 ' の育て方を考察し、実際に育てた記録を記していこうと思います。

※ Agave titanota ' No. 1 ' = Agave oteroi の1個体 として考察していきます。

 

 

BBY の生育方針

先に生育方針をまとめておきます。

Agave titanota 'No. 1'の生育方針まとめ
  • 出来るだけ屋外で管理する。
  • 現地の降水量は日本の半分なので、長雨にさらさないようにする。
  • 昼夜の気温差を作る。→ やはり屋外で管理することが大事。
  • 最低気温が 5 ℃ 付近になったら、室内に取り込む。

 

気温

前回の記事紫外線が Agave をかっこよくする?っていう記事で触れてきたように、

自生地のメキシコは、最高気温 37.6 ℃、最低気温 0.9 ℃ と、かなり尖った環境です。

そのため、日本の暑さには問題なく適応してくれるはずです。

一方、日本の冬の寒さに耐えらるか、というと少し不安です。霜によってダメージを受けたというのもよく聞きます。

最低気温が 5 ℃ を下回ったら室内に取り込もうと思います。

光量

こちらも紫外線が Agave をかっこよくする?っていう記事で書いたのですが、BBY は

LEDライトのみでは、引き締まった草姿にすることができないと考えています。

植え替え直後や、小さい株を除き、完全に根を張った個体は完全無遮光の直射日光で管理する方針でいきます。

水やり

まだ Agave を育て始めて2年目の若輩者なので、水やりに関しては完全に手探り状態です。

生育記録を通して、適切な水やりを考えていけたらいいなと思っております。

お迎え(20/6/8)~21年2月までの生育記録

2020年6月8日に千葉県の binowee というお店でお迎えしました。

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お迎え直後の姿。2020/6/8 撮影。



初めての agave で、とてつもなく溺愛してました。ペロペロ。

お迎え当時は梅雨に入りかけていたのもあり、室内管理が多かったと思います。

 

1ヶ月かけて、新しい葉が展開しました。

葉の中央に色の薄くなっている部分があります。この特徴からもやっぱり oteroi かなーと思います。

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右の葉の内側に色の薄い縦線が入ってるのは Agave oteroi の特徴。
2020/7/10 撮影。



8月に入って梅雨が明けてからは、できる限り直射日光に当てていました。

当時管理していた場所の日照時間は 6 ~ 15 時の約 9 時間。水やりは用土表面が乾いてから 1 ~ 2 日後に鉢底から水が出るまで上げていました。

この管理を 10 月が終わるまで続行しました。その結果、、、、

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ひと夏を超えてだいぶ大きくなった。2020/10/23 撮影。

 

だいぶ成長しましたね。映えを狙って意味不明な場所で写真を撮ってますが、気にしないでください。(^-^;

11 ~ 2 月は室内にて植物用 LED を当てて管理していました。

この時期から、

「冬は水をあまり与えないほうがいい」

という情報を鵜呑みにして、かなり水やり頻度を下げました。

 

これが失敗!

室内は比較的暖かく、LED の光を浴びせていたのに水を与えなかったので、めちゃめちゃ赤くなってしまいました、、、。

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暖かい室内でLED光を浴びせていたにも関わらず、断水していた Agave の末路。
真っ赤になってしまった。許せ、アガベ



断水したほうがいいというのは、

「寒く植物の生命活動が鈍るときに水を与えると、腐ってしまうから」

という理由でしょう。

日光が弱まるせいで、だらしなく成長するのを避けたい、というのもあるかもしれません。

ともかく、環境を考慮しないまま水を与えなかったのは失敗でした。

この経験は来年度に活かしたいところ。

 

冬も終わりかけの 2/25  から屋外で管理し始めました。最低気温がかなり上がってきたからっすね。

その管理のまま、3月を迎えます。

 

3 ~ 8 月の生育記録(ダイジェスト版)

ひと月ごとに記録を書いていくと長くなりすぎるので、今回は要点だけをかいつまんでいこうと思います。

この半年の写真を動画にしたので、よければ見てください。

 
 
 
 
 
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動画にすると、あまり動きがないですねー。水やり回数が少なかったかな?

ちなみに、3月末と8月末のようすを並べるとこんな感じ。

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左:3月末  右:8月末

水やり回数は、養生中の腰水や、雨ざらしにして水を与えたのも含めて 35 回。

雨による灌水は、鉢内まで水が行き渡らないことも多く、実際はかなりカラカラの状態だったかもしれません、、、。

ともかく、できる限り、屋外・無遮光で管理してきました。

 

5月末に植え替えを行い、

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植え替えのようす ダイジェスト。
詳しいデータは下の生育記録(詳細)> 5月 をご覧ください。

 

ろくな養生管理をしないまま、6月の頭に無遮光の直射日光を当てて、

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ろくな養生管理をしないまま厳しい環境に戻してしまった結果。真っ赤。ごめんよぉ。

 

葉が赤くなったことに焦って、7月からまた養生管理に戻し、

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養生中のようす。
詳しいデータは下の生育記録(詳細)> 7月 をご覧ください。

8月は、本来なら水やり回数を増やさなきゃいけないところをかなりしぼってしまった。。。

 

という、反省の多い半年間でした。

 

各月の詳細なデータは下で見ることができますので、興味のある方はご覧ください。

かなりのデータを詰め込んでるので、見なくても全く問題ないですよ(笑)

まぁ、少しでも他の方の参考になれば幸いです。o(_ _)o ペコリ

3 ~ 8 月の生育記録(詳細)

黒いボタンを押すと、その月の詳細が見られます。

 

3 月
まだまだ赤かった 3 月

 

【環境】

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3月の環境。日付が水色の日に水やり。緑の編みかけの期間は室内に移動。
3 月の温湿度平均
  • 平均最高気温 22.63 ℃(最大値 3/21 の 31.37 ℃)
  • 平均最低気温 9.22 ℃(最小値 3/24 の 4.09 ℃)
  • 平均気温 15.87 ℃
  • 平均湿度 約 60 %

 

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3月の日照時間。バナナ色が太陽光、ライム色がLEDの照射時間。
(天候の目安として参考にしてください。屋外での、実際の日照時間は約 9 時間です。)



【tiatanota 'No.1' のようす】

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3月末のようす。



【考察など】

3月後半から記録をつけ始めているので、それ以前のデータはないのですが、2回しか水やりをしていません。腐ってしまうのが怖くて、、、。

まだまだ赤いままですね。そりゃそうかー。

 

4 月
少ない水やりでも赤みが抜けてきた 4 月

 

【環境】

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4月の環境。日付が水色の日に水やり。緑の編みかけの期間は室内に移動。
4 月の温湿度平均
  • 平均最高気温 23.75 ℃ (最大値 4/14 の 30.33 ℃)
  • 平均最低気温 10.28 ℃(最小値 4/11 の 2.34 ℃)
  • 平均気温 17.00 ℃
  • 平均湿度 59.95 %

 

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4月の日照時間。緑のグラフで示した期間は室内 LED で管理。
(天候の目安として参考にしてください。屋外での、実際の日照時間は約 9 時間です。)

【tiatanota 'No.1' のようす】

 

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左:3月末  右:4月末

【考察など】

水やりは4回。赤みが少しずつ抜けてきました。

先月と比べて水やりの回数は2回しか増えていないのに、なぜでしょうか。うーん。。。

おそらく、

「根の活動が盛んになってきたから」

ではないかと。

先月と比べ、平均気温は 2 ℃ しか変わりません。

となると、考えられるのは、

「用土が暖かい状態が一定期間続くことで、根の活動が活発になる。」

ということです。

3 ~ 4 月の平均最高気温は 23 ℃ でした。

日光による蓄熱を考慮すると、鉢内の温度は 30 ℃ を超えるくらいでしょうか。

今回の結果を考慮すると、

「一日のうち数時間でも鉢内が 30 ℃ を超える期間が約1ヶ月続くと、根は積極的に活動するようになるのではないか。」

ということが考えられます。来年の初春はこのことに気を付けて管理を考えようと思います。

 

 

5 月
植え替えをした 5 月

 

【環境】

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5月の環境。日付が水色の日に水やり。緑の編みかけの期間は室内に移動。
5 月の温湿度平均
  • 平均最高気温 25.89 ℃(最大値 5/18 の 32.13 ℃)
  • 平均最低気温 16.63 ℃(最小値 5/4 の 8.12 ℃)
  • 平均気温 21.01 ℃
  • 平均湿度 70.28 %

 

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5月の日照時間。緑色のグラフは室内のLEDの照射時間。
(天候の目安として参考にしてください。屋外での、実際の日照時間は約 9 時間です。)

【tiatanota 'No.1' のようす】

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左:4月末  右:5月末



【考察など】

5/29 に植え替えを実施しました。

今までお世話になった鉢と記念に一枚。

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植え替え直前の一枚。



鉢から抜くと、根が鉢の形に!!

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見事に鉢の形をしている。



ここから根を整理したのですが、これには悩みました。。。

根を取り除くときに、どれを残したらいいかわからない!

とりあえず白っぽい根を残し、あとは取り除くことにしました。

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すごく悩みながら根を処理。



根の処理後、新しい鉢に植え替えました。大きくしたくなかったので、鉢のサイズはあまり変わらないものを選びました。以下、植え替えの記録です。

 

植え替えの記録
  • 使用鉢 ノアポット 4号
  • 用土 
    赤玉土鹿沼土:日向土:桐生砂:ゴールデン培養土
    =2 : 2 : 1 : 1 : 0.5
  • 鉢底に鉢底石を敷いた
  • 植え替え後、十分に水をやり、微粉を取り除いた
  • 植え替え後は室内で管理

 

6 月
ろくな養生をしないまま直射日光にさらした 6 月

 

【環境】

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6月の環境。日付が水色の日に水やり。緑の編みかけの期間は室内に移動。紫の矢印は養生期間。
6 月の温湿度平均
  • 平均最高気温 27.69 ℃ (最大値 6/9 の 32.11 ℃)
  • 平均最低気温19.08 ℃(最小値 6/1 の 15.39 ℃)
  • 平均気温 23.20 ℃
  • 平均湿度 73.95 %

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6月の日照時間。緑色のグラフは室内のLEDの照射時間。
(天候の目安として参考にしてください。屋外での、実際の日照時間は約 9 時間です。)

【tiatanota 'No.1' のようす】

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左:5月末  右:6月末



【考察など】

6/3 から室内で腰水管理を開始し、6/5 から屋外にて管理を再開しました。

今考えると、ほんの少ししか腰水管理してない!(笑) かなり迷走してますね。(^^;

こんな短期間では、根が十分に発達するわけありません。

水が吸えないのに直射日光にさらしていたので、当然赤みを帯びてきます。

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やっぱり赤くなってしまった。2021/6/22 撮影。

このようすを見て、もう少し養生させなきゃなと判断しました。

 

7 月
きちんと養生管理をした 7 月

 

【環境】

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7月の環境。日付が水色の日に水やり。緑の編みかけの期間は室内に移動。紫の矢印は養生期間。
7 月の温湿度平均
  • 平均最高気温 31.24 ℃ (最大値 7/25 の 35.12 ℃)
  • 平均最低気温 23.65 ℃(最小値 7/1 の 20.67 ℃)
  • 平均気温 27.14 ℃
  • 平均湿度 74.75 %

 

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7月の日照時間。緑色のグラフは室内のLEDの照射時間。
(天候の目安として参考にしてください。屋外での、実際の日照時間は約 9 時間です。)

 

【tiatanota 'No.1' のようす】

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左:6月末  右:7月末

 

【考察など】

7/1 から再び室内で養生させることに。今回は光量も少なめの場所に移動し、様子を見ることにしました。

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養生スペースに移行。 2021/7/2 撮影。
後ろの死にそうなアグラオネマは見ないでください。(>_<)

 

養生管理の環境情報

【使用LEDライト】 EnFun LED 120W つまみを 5 にセット

【ライトとの距離】 鉢から 100 cm、中心から2~3 cm ほどズレた所

【PPFD 値(推定)】 100 μmol m-2s-1

【光照射時間】14時間 / 日

【水やり方法】腰水にて灌水。受け皿に水を足す時に水色の印を記載

【その他】卓上扇風機で送風

 

二週間後、だいぶ赤みが抜けました。

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養生スペースに移行してから 10 日後の様子。2021/7/12 撮影。



今回はキチンと2週間の期間を設け、じっくりと養生させました。

その後もすぐに直射に充てるのではなく、遮光した場所で数日(といっても2日ですが)管理してから、直射日光の当たる場所に移動しました。

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養生スペースから遮光したスペースに移行。2021/7/16 撮影。



そのおかげか葉の赤みはだいぶ抜けました。

ただ、下の葉が若干伸びたような、、、。この位は仕方がないんですかねぇ?

 

 

8 月
強い日差しのわりに水やり回数が足りなかった 8 月

 

【環境】

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8月の環境。日付が水色の日に水やり。緑の編みかけの期間は室内に移動。
8 月の温湿度平均
  • 平均最高気温 32.24 ℃ (最大値 8/26 の 37.46 ℃)
  • 平均最低気温 24.32 ℃(最小値 8/9 の 21.49 ℃)
  • 平均気温 28.07 ℃
  • 平均湿度 77.57 %

 

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8月の日照時間。緑色のグラフは室内のLEDの照射時間。
(天候の目安として参考にしてください。屋外での、実際の日照時間は約 9 時間です。)

 

【tiatanota 'No.1' のようす】

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左:7月末  右:8月末



【考察など】

ざらしの日以外には、2回しか水やりをしていません。

これは完全に失敗でしたーーーー。葉の緑色は薄くなり、再び赤くなってしまいました。

やはり夏場はもう少し水やり頻度を多くしたほうが良かったと思いました。

 

まとめと感想

この半年間で、

「根・温度・光量・水やり」

のバランスを見極めることが、どれほど難しいことかっていうのをすんごく痛感しました。

でも、難しいからこそ植物は楽しいですね!!

今後は、これらのバランスを見極めることを課題に頑張ろうと思います。