Dyckia braunii の生育記録です。あまりうまく生育できていないのですが、一応載せます。
Dyckia braunii について
種の特徴
Dyckia 属の植物(原種)です。トリコームに覆われてモフモフです。
濃い茶色で細い鋸歯を持ちます。
自生地
下図の茶色で印をつけている辺りが自生地のようです。*1
自生地付近をストリートビューで探していると、それらしき植物を見つけました!果たして Dyckia braunii かどうかは定かではありませんが、探してみてください。
自生地と思われる地域には様々な植物が生えており、落ち葉がたくさん落ちているように見えます。周辺の土壌は有機物を含んでいそうです。ただ、所々、岩石がむき出しになっているので、すぐ下に岩石帯がありそう。
Dyckia braunii の自生地を画像検索すると、よく大きい砂利に囲まれたものが出てきます。しかし、このストリートビューを見る限り、大きい砂利は道を作るために敷かれたものの可能性があります。
自生地の環境
気象庁のデータベースの中で、Dyckia braunii の自生地に一番近いものとして、「ポッセ」という場所がありましたので、参照させていただくと、
自生地は 9 ~ 4 月にたくさん雨が降り、5 ~ 8 月はほとんど雨が降らないようです。気温は年間を通して安定しているようで、最高気温は 30 ℃ 、最低気温は 20 ℃ 程度です。ただ、これはあくまでも「ポッセ」の気温で、自生地付近は標高が 200 m 程度高いので、温度に多少差があるかもしれません。
自生地の環境から管理を考える
「Dyckia braunii は寒さに弱い」というのは、自生地の環境をみればとても納得。できる限り温度を維持しながら栽培したいところです。
ストリートビューの様子から、ある程度、有機物の入った土壌のほうがいいかもしれません。
2021年 7月〜 12月の成長記録
植物の写真は月末に撮影したものです。各月の詳細は、「詳細ボタン」から見ることができます。また、各月の日照時間と降水量は、当時の天気の参考程度に見てください。Dyckia braunii は雨に打たせないように管理をしています。
お迎え初日
2021 年 7月11日にお迎えしました。右側が Dyckia braunii 。
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2021年下半期を振り返って
見た目の変化
1. 白さが減少した?トリコームの載りが悪い気がする。
2. 新しい葉も展開しているものの、下葉が2枚枯れた。
白さについては、写真を撮るときのライトの明るさとかカメラの明るさ補正で写りが変わるので、なんとも言えませんが。
なぜそのようになったか原因を考える
【1. に対する原因】
思いつくものをざっと書いてみます。
- 植物体の調子が悪い
→個人的にはこれが一番しっくりきています。枯れていった下葉を見ると、7月末からトリコームがはがれ始めています。逆に考えれば、株が元気だったら、トリコームを保持し続けてくれるのかもしれません。 - 露に当たったから
→多少影響しているかもしれませんが、違う気がする。インスタで braunii の水やりを中心点を狙って水やりしている方がいらっしゃったのですが、真っ白でした。 - 強風に当てたから
→こちらも違う気がする。露に当たったというのと同じ理由。
【2. に対する原因】
おそらく根からの吸水が上手くいっていないんだと思います。いわゆる「拗れた」というやつですね。
夏の直射日光&脱腰水で根にダメージがいってしまったのかなと。Dyckia braunii は根が非常に細いらしく*3(怖いので自分で確認できていない)、根の乾燥には特に注意をしなければならないそうです。
前回の Dyckia 'T-Rex' でも感じたのですが、トリコームがたくさん載るタイプはそこまで強い光は必要ない気がします。外に出す際も太陽光の強さに気をつけていきたいなと。
今後の対策
根からの吸水が上手くいっていないと仮定して、以下の対策をしようと思います。
- 水やり頻度を上げ、用土が完全に乾かないようにする。
- 気温を10 ℃ 以下にしないようにする。
- 個体サイズに合わせた光強度で管理する。
(まだまだ小さいので、100 μmol m-2s-1 程度の光で管理しようと思います。)
果たして braunii ちゃまを救うことはできるのか!?