Dyckia marnier-lapostollei ‘hirao clone’ (ディッキア マルニエルラポストレイ ‘平尾クローン’) の生育記録です。Vol.2 は 22年4月 ~ 9月まで。
私のように植物をベランダ or 室内で管理している方は多いと思います。そんな方々と経験を共有できるよう、かなり詳細に生育記録を書いています。後半では気温や光量が葉の形に及ぼす影響についても考察していますので、参考にしていただければ幸いです。
22年4月~22年9月末までの生育記録
22年3月までの生育記録はこちら。
管理カレンダー
管理場所は下記図の通り。
22年4月1日 ~ 6月29日は室内で LED を当てて生育。受け皿に水を貯めて腰水のように水やり。
6月30日以降は外管理に。8月5日までは同様に腰水管理。
8月6日から腰水管理卒業。
※屋外管理の際、雨が続くときなどは室内(植物棚 or 無LED & 無加温)に入れて管理しました。
では、各月の記録に移ります。
22年4月
22年5月末
22年6月末
22年7月末
22年8月末
22年9月末
成長まとめ
2022年4月と9月の写真を並べてみます。
4月と比べて、5枚の葉が完全に展開しました。展開中の葉を含めると、新たに合計9枚の葉ができました。葉の白さも申し分なく、かなり満足な半年間でした。
各月の様子をまとめると以下の感じでした。
6月から成長した部分が白くなったことが特に興味深いですね。
振り返り
この6ヶ月で気になったことを書くコーナーです。
葉が白くなった要因を考える
6月以降に展開した葉はとても白く綺麗でした。まず、4~7月の環境をまとめてみます。
4.5月と6.7月で明確に気温差は見られません。現地の平均気温は25℃程度なので、気温が高い方が白くなりそうな気はしそうです。
ハッキリと分かれているのは光量です。白い葉を付け始めた6月以降の光量はかなり高くなっています。やはり高光量は葉を白くするのでしょうか?
湿度についてはネットで見ることのできる飽差表で簡易的に比較してみました。
飽差に関しては、明確に分かれている訳ではありませんでした。
ここまでを整理すると
- 平均気温が25℃以上でトリコームが多く載る
- 光量が高いとトリコームが多く載る
- 湿度はあまり関係ないかも
となりました。あくまで仮説ですが、今後の生育に役立てていこうと思います。
光量や温度の環境が葉に及ぼす影響を推察
「葉ができたときの環境」と「葉のようす」を整理して、環境が葉の形に及ぼす影響を推察してみます。
葉のでき始め〜完全展開した時期を独断で記してみます。
12~4月にできた葉。傷が付いているやつです。鋸歯の間隔が広く、トリコームもそんなに乗っていない感じ。
12~5月にできた葉。こちらも12~4月とさほど変わらず。
12~6月にできた葉。途中から鋸歯が寝ている?感じになっています。先端〜中央付近まではトリコームが薄く、地の緑が見えています。
2~7月にできた葉。こちらも12~6月と似ているが、株元付近の鋸歯は寝ておらず、チョビチョビしている印象。この葉も先端付近で緑が見えます。
4~8月にできた葉。今までと違い、明らかに鋸歯が大きい。トリコームもがっしり載っています。
4~9月にできた葉。鋸歯がめちゃめちゃでかい!白さもGOOD!!中心付近 左側が少し内側にゆがんでいます。
6~9月にできた葉。こちらもめちゃでか鋸歯。トリコームも良い。葉の中央右側が内側にゆがんでいます。
振り返ってみて思うのは、
- 鋸歯が大きくなる
- 鋸歯の間隔が狭くなる
ということです。Dyckia を育てる時によく言われることですが、本当にその通りなのだと実感!
あと、何と無く気になった葉のゆがみ?現象。8月に成長した部分で見られます。もしかしたら、かなりの高光量で生じているのかもしれません。まだ、断定はできませんが、今後も注目したいところです。
ともあれ、元気に育ってくれているので満足です(^^)
参考
植物が光合成に利用可能な光の量の新たな推定法 森林総合研究所 平成28年版 研究成果選集