Othonna clavifolia(オトンナ クラビフォリア)の生育記録です。
21年10月~22年3月末までの生育記録
21年9月までの生育記録はこちら。
管理カレンダー
生育環境をまとめるとこんな感じでした。
21年10月 ~ 12月5日までは、室外で管理。
霜対策として、12/6から室内の植物棚に移行。
植物棚に移行後、葉が真っ赤になったので、様子を見つつ光量を減らしました。
22年2月下旬から日中のみ屋外で管理。
3月14日から終日屋外管理にしました。
※屋外管理の際、雨が続くときなどは室内(植物棚 or 無LED & 無加温)に入れて管理しました。
では、各月の記録に移ります。
10月末
11月末
12月末
2022年1月末
2月末
3月末
成長まとめ
2021年10月と2022年3月の写真を並べてみます。
幹上部のくびれ部分が太くなりました。また、枝がヨコ方向に伸びたように思います。
成長の軌跡はこんな感じ。
12月に葉が赤くなったことが印象的です。
幹肥大率はこんな感じで、
10月 ~ 2022年3月で、赤線部分の肥大はほとんど見られませんでした。
振り返り
この6ヶ月で気になったことは
- 幹肥大がみられなかった
- 植物棚で管理中、葉が赤くなった
の2つ。少し掘り下げて考えてみます。
幹肥大が見られない件
幹肥大率で示した通り、この半年間、幹の肥大があまり見られませんでした。
考えられる要因は2つ。
- 屋内植物棚に何らかの原因があり、思うように育つことが出来なかった
- 鉢サイズが小さくなってしまった
1.に関して。
12月に葉が赤くなってしまったことは、ストレスを感じている証拠です。その後も光量を減らす事で、葉の赤みは消えました。
しかし、光量を減らしたということは成長量も減るということです。何とか原因を見つけ出し、対応したいところです。
2.に関して。
そもそも7月以降、幹の肥大が見られません。沢山成長したことにより、鉢が小さくなってしまったのかもしれません。
葉が赤くなる理由の探索~環境比較から考える~
順調に成長していた2021年3月と葉の赤くなった12月の環境を比較してみます。
3月と比べ12月は
- 平均気温が高い
- 湿度が低い
です。さらに太陽光とLEDの違いにより、
- 波長
- 光量
- 日照時間
が異なります。以上5点の中に、葉を赤くする原因があると思われます。
全てに言及すると、長くなってしまうので、可能性が高そうな、
- 平均気温が高い
- 光量
についてのみ深掘りしようと思います。
「平均気温が高い」について。
3月→約15℃、12月→約20℃ と5℃ もの差が!
ここからは完全な仮説ですが、
平均気温が20℃以上だと生命活動が鈍る
↓
高光量を対処できなくなる
↓
葉が赤くなる
こんな可能性もあるかと。
さらに12月の環境は最高気温23℃、最低気温20℃と差が小さいです。
つまりこの温度帯ではすでに生命活動が盛んではない可能性があります。
図にするとこんな感じです。どうですかねー。
ただこの場合、「赤い色素を合成する」という生命活動も鈍るはず。そう考えると温度ではないのかも。^^;
「光量」について。
冬における太陽光の PPFD は最大で約 800 μmol m-2s-1 で、朝夕はそれよりも低くなります。日照時間は約 10 時間。
それに対し、今回使用した LED のPPFD は約 900 μmol m-2s-1 で日照時間は14時間。
比べてみると、室内ではかなりの高光量を与えていたことになります。
これが原因で葉が赤くなったというのはあり得る話ではないでしょうか。とりあえず、今年の冬は光量を落として管理してみようと思います。
参考
植物が光合成に利用可能な光の量の新たな推定法 森林総合研究所 平成28年版 研究成果選集